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事業再生の話(後編)

それまで売上を1~2億円を低迷していた会社が一気に前期比売上30倍という結果になり、また、利益についてもしっかりとあげることが出来ました。株式市場でも注目をされるようになり、時価総額も100億円を超えるまでになりました。この時にも「時価総額1000億円を目指している」ということを言っていたのですが、その時から周りの反応が変わりました。多くの人が時価総額100億円の企業経営者が1000億円を目指すということに対して「それは無理だ」「そんなの現実的じゃない」と言ってきたのです。

個人的にはこれが非常に嬉しかったです。というのも、以前では「時価総額1000億円を目指す!」といっても、ほとんどの人が相手にさえしてくれなかったのです。それが、「無理」とか「現実的じゃない」という反応をしてくれるようになりました。ようやく、企業としても変化の兆しが見えてきたタイミングでした。その後、事業は順調に推移して2016年3月度も売上63.3億円、営業利益3.4億円という増収増益を達成することが出来ました。小売電気事業者としての登録も無事に得て、新電力として電力事業を拡大していこうとしていた時でした。その際に、今後の経営戦略としてどの方向性に行こうかと考えました。省エネ・電力とエネルギー関連事業で成長がしてこれたので、エネルギー関連企業として成長をしていくか。それとも別の軸を見いだしていくか。

大きく2つの観点から検討をした結果、結論はすぐに出ました。

1つ目の観点は目標からの逆算です。2018年までに時価総額1000億円を目指すことを決めた中で、エネルギー関連事業をしていて1000億円が達成できるかと考えた際に、答えはNoでした。以前に時価総額1000億円を超えていた新電力企業が会計粉飾などが見つかり時価総額が低迷していました。そのようなこともあり、新電力だけで時価総額を1000億円にするということは現実的ではないと考えました。

2つ目の観点はリミックスポイントの強みは何かという観点でした。新電力事業を始めた際にも、多くの人から「電力事業は競合が多いから、参入しても絶対に上手くいく訳がない」と言われてきました。たしかに2016年4月の時点で200を超える新電力が登録されており、しかも異業種から大手企業も多数参入してきていました。しかし、実際に現場をみてみると試算見積もりで競合になる企業は6~8社位でした。つまり、高圧市場においては競合が多いようで実はあまり多くない。しかも、当時の他社は試算依頼があってから電力削減見積もりを出すまでに2~3週間位かかっていたので、これを5営業日以内に試算をするということを徹底すれば、うちでも勝てるのではと考えました。また、大企業は大企業の論理あがあり、取引先がいるからこの地域は営業が出来ないなど身動きがとりにくいということも強く感じました。

こうした観点から、リミックスポイントの経営戦略として『法律改正・規制緩和』の市場分野に対して投資・事業開発をしていくということに決めました。

法律改正・規制緩和の分野は誰しもが挑戦者です。新しい市場であれば大企業もベンチャーもゼロからのスタートになります。大企業は身動きが取れず、ベンチャーは財務基盤も弱いので、リミックスポイントのような企業が素早く大胆にアプローチをしていけば、大きなチャンスがあると考えました。

この時に着目したのが、ビットコインとインバウンドです。

新聞やニュースを見ると、ほぼ必ずビットコインのニュースや海外観光客の話題が出ていました。法律面でも資金決済法の改正および旅館業法の改正が進むということが確認できました。これは非常に大きな市場になると考え、2016年に仮想通貨交換業者としてビットポイントを立上げ、また、インバウンド需要を取り込む会社としてジャービスを立ち上げました。それぞれの事業の詳細は別のブログに譲りますが、結果的に2018年3月期にはリミックスポイントグループとして売上141億円、営業利益34.1億円を達成し、時価総額も1000億円を超えることが出来ました。

その後、仮想通貨市場の停滞やビットポイントからの不正流出もあり、大きな損失を計上し、会社として信用・信頼を失ってしまったことも事実としてあります。多くの方にリミックスポイントはもうダメなんじゃないかと思わせてしまったかもしれませんが、様々な課題や困難が生じても、1つ1つ課題を解決して歩みを進めています。今も感染症対策に関する事業を立ち上げたり、ブロックチェーンやDX(デジタルトランスフォーメーション)への動きを進めていたりと、企業価値の向上に向けた取組みに動いています。

2013年のリスタートから一緒のメンバーはまだ多くが在籍しています。昔はゼロから、もっというとマイナスからのスタートでした。今は様々な課題はありながらも、出来ることや可能性の幅は広がっています。
その意味でも、この物語はハッピーエンドでもバッドエンディングでもなく、まさに現在進行形で進んでいる事業再生の物語です。

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